「平和国連を通して平和天国を完成しよう」
「平和国連を通して平和天国を完成しよう」
文鮮明師 講演文
"In the beginning was the Word, and the Word was with God, and the word was God." John1:1
「平和国連を通して平和天国を完成しよう」
(03.10.15 平和国連創設韓国本部大会 リトルエンジェルス芸術会館、ソウル)
尊敬する内外貴賓の皆様!
今日の世界は前後、左右、東西、南北のどこを見回しても戦争と疾病、人種紛争と宗教的葛藤、そして不倫と腐敗が荒れ狂う絶望の世界です。200カ国以上の大小国家が五大洋六大州に広く角逐戦を繰り広げているこの地球星に、果たしてどの国が今日人類が直面している様々な問題を解決してくれると思いますか。
50年ほど前、世界平和政府を標榜して誕生した国連は現在、どんな状態ですか。自国の利益に血眼になって政治的な力学関係の奴隷になっている極度の利己主義者だけが乱舞する舞踏場となり、ほんの一歩も前進できない状況に転落してしまいました。世界平和の具現はいうまでもなく、一寸先も予見できない今日の世界情勢に対しても、何の解決策や希望も提示できないでいます。
皆さま、今日私は実に感激と感動に満ち溢れた思いでこの場に立ちました。私たちはすべて、まず神に感謝しましょう。今や人類に光明の新時代が訪れようとしています。神の恵みと愛が全世界を照らす平和の天一国を創建する天地開闢のときの声が地軸を揺り動かしています。今日、私は「平和国連を通して平和天国を完成しよう」という題目で、天が今の時代に人類に下されたみ言葉の一端を伝えようと思います。
真の父母の勝利圏を相続しよう
この世には60億に及ぶ人類が生きていますが、人間の根源がどうなっているのかについて、はっきりと知っている人は誰もいません。誤りを犯したのか、犯さなかったのか分からない、はっきりとしない過程で歴史は出発し、その歴史が継続して今日まで続いて、今は60億という人類になったのです。出発がはっきりせず、過程もはっきりしないため、その終わりもはっきりするはずがなくなったのです。そのため、今日の世界は混沌と混乱の連続です。本来、正しい道を見出していたならば、混乱や混沌はなく、そのまま地上・天上天国に向かう一方通行となっていたのです。しかし、人間の堕落によって、そんな一方通行の道を失ってしまった人類の運命は善くもあり悪くもあり、時には上がり、そして下がったりしながら、流れて来たのです。
それでは、善く進んでいた道がどうして下がっていくようになったのでしょうか。下がっていきたくなかったのに、下がっていってしまったのです。それが問題です。善を続けたかったのに、仕方なく下がっていってしまったのです。それでは、どうして善が下がっていったのでしょうか。人間の生活が善の絶対的な原則に反する時に下がっていってしまうのです。それは何を意味するのですか。善と悪の交差を意味するのです。この世の如何なる王や大統領といっても、自分たちの主権がいつ上がり、いつ下がるのかは知らないまま生きています。全ての主権者は、永遠に善くあることを願うのです。しかし、どの主権者も真なる善の基準に一致できず、合致できないときには、必ず折られて亡びるようになり、下がっていくのです。
それでは、善悪を主管するのは誰ですか。いくら強大な権力を行使する王朝があったとしても、その王朝の支配権によって善と悪が左右されないという事実をわれわれは知っています。言い換えると、如何なる主権者も自分がこれを思うままに調整できないのです。何か見えない背後の力によって調整されているという事実をわれわれは否定できないのです。
一つの国をみると国法があります。善を立てるために国法は存在するのです。あらゆる国の憲法がこのように善を擁護し、守るために制定されたのであって、破壊するための目的で制定された法はありません。したがって、誰でも国法を犯すと監獄に行くのです。ところが問題は、どんな国でも主権者の資質次第で善の基準が誤って適用されたりするのです。それで人類は今日まで、繁栄できる道と亡びるしかない二股の道であえいでいるのです。
主体と対象が完全に一つとなれば宇宙が保護
人間は二重構造になっています。心はプラスで天の側に属し、体はマイナスでサタン側に属します。本来はこの心と体が自動的に、完全に一つとなるべきだったのに、人間始祖の堕落によってそのようになれず、体がもう一つのプラスの立場を占めようとしたために、体と心の間に衝突が起こり、ついにはサタンが体を占領するようになったのです。堕落を通し、愛の関係を通してサタンの血統を連結させ、人類を繁殖させてきたのです。これが問題です。この心と体の戦いはがんやエイズよりももっと恐ろしい持病となっています。したがって、如何なる犠牲を払ってでも体を再びマイナスの位置に追い込まなければならないのです。宇宙の法則によって同じ極同士は互いに反発するようになっています。しかし、主体と対象が完全に一つとなれば、天運を受けるようになり、宇宙が自動的に保護してくれるようになっているのです。
絶対的な主体があれば絶対的な対象は生まれる
絶対的な主体があれば、絶対的なマイナス、すなわち相対は生まれるのです。レバレンド・ムーンの生涯をみても、天命を受けて出発した絶対的な主体の生涯の前に、米国が反対し世界が反対しても、絶対的な主体を打った側は自動的にマイナス圏となって吸収されるのです。善なる側に立って反対を受ければ、周囲すなわち宇宙が保護してくれるためです。こんな原理的な観を確実に知るためにレバレンド・ムーンは個人的な闘争、国家的な闘争、そして世界的な闘争を経ながら闘って勝利してきたのです。人類歴史を調べてみると、今まで神は原則的な方向、すなわち真の愛の目的に向かって進んできましたが、悪魔はそれに反対する破壊的な勢力によって敵対してきたのです。サタンが先に人間始祖を堕落させて先手を打ち、家庭、宗族、民族、世界を占有しました。最初に地獄行きとなった人間は人類の最初の先祖、アダムとエバです。天国に入れなかったのです。このように、サタン圏によって被造世界が先に占領されたという事実を皆さんは知るべきです。
それでは、悪魔は何ですか。神の民を自分の民にして占有しようとする存在です。他人の子供を拉致して自分の子供として、ずうずうしく所有権を主張する破廉恥な者です。ところが、そのような罪悪が露見して全部奪われるのではないかと心配するあまり、創造の根本となる神の良心が向かうべき未来の道を逆に向かって座り、神と人類の解放を防いでいるのです。その手段として、あらゆる人類の体を占領し、神が最も理想として重要視する愛をめちゃくちゃにしてしまったのです。今日、皆さんが目撃するフリーセックスがそのいい例です。愛の道を混乱の中に陥れ、良心を自由に主管できないようにするのです。この二つがサタンの戦略であり戦術です。
皆さん、フリーセックスはサタンの罠です。世の中の金持ちは、その財力でサタンが仕掛けた罠にはまり、享楽にふけりながら死んでいくのです。サタンは邪悪な人々により大きな財物祝福を与えて、彼らが絶対に退廃の沼から脱出できないように防御線をはっておくのです。酒、タバコ、そして麻薬とフリーセックス、この4つがサタンの主力兵器であることを皆さんは知るべきです。
こんな兵器を通してサタンは人類が肉体的な満足に酔って苦しみ、そのまま地獄行きの列車に乗るようにするのです。それで、レバレンド・ムーンは人類がこんな悲惨な地獄行きから抜け出し、良心の呵責を感じない真の人間となって真の愛の人生に戻ってくるべきだと教えているのです。体と心を一つにして天国行きの列車に乗車できる唯一の道がその道だからです。
言い表すことができない反対と逼迫の中でも、レバレンド・ムーンは80年余りの生涯をひたすら真の愛の回復を通して人類平和の具現に生命をかけて犠牲の道を歩んできたのです。決して一瞬の間も倒れませんでした。殺そうと襲い掛かってくるサタンの前でも絶対にプラスの立場を固守して、あらゆることを克服し、自動的に絶対的なマイナスを確保してきたのです。一言で言って、本然の創造原則に従ってきた生涯でした。
真の父母が絶対的に必要な理由
レバレンド・ムーンは宇宙の原則に従って生きてきました。如何なる苦難と逆境の中でも絶対に妥協せず、天の道を歩んできた一本道の男です。勝利者の位置まで進みさえすれば、神を中心にしてあらゆる被造万物が万歳して歓迎する道がその道であることをはっきりと知って出発したためです。
サタンはいつも天とレバレンド・ムーンを嘲弄しながら、自分の勢力領域を自慢してきました。「俺の武器は錆付かない。いくら全知全能の創造主である神さまもこんな戦いでは俺に勝てない。見ろ! 体の方が良心を完全に踏みにじっているではないか。愛も今は完全に俺の計略通り転落してしまった。祖父が孫娘と、子供が母親と連れ添って暮らす面白い世の中になっているではないか。こんな悪の世界をどうして再び神さまの理想世界に復帰するというのか。どこの誰がそんなことをしでかせるというのか」。しかし、神はこう叫んできました。「待て、このサタン。真の父母なるレバレンド・ムーンの活躍で地上界ではすでに真の愛の影響圏がしだいに拡大しているではないか。真の父母が真の愛の主人だ。真の愛の王だ。サタン、お前もこの真の愛の前ではお手上げではないか」。
皆さん、それでは真の愛はどうやって復帰するのですか。これは真の父母の責任です。いつも良心世界が勝利する本然の世界、すなわち人間にとって最も高貴なその絶対善の世界を探し立てなければならないのです。その秘密は簡単です。真の父母、真の愛、真の生命、真の血統の前では、偽りの父母であるサタンはいくら地団駄を踏んでもお手上げなのです。神のみ旨に永遠に合致できるためには、神と人類が真の愛を中心に主体と対象として永遠の関係を結んでいくのです。こんな永遠の関係の中に、どうしてサタンが割り込むことができましょうか。
皆さんが神の創造理想である、為に生きる真の愛を中心とした生活さえするようになれば、祝福を受けて真の血統に連結し、永生まで保証されるのです。皆さんの子孫を通して真の愛、真の生命、真の血統が永遠に広がっていくというのです。しかし、ここには真の父母が絶対に必要です。誰彼を問わず人類は例外なく堕落の後裔です。堕落によって一寸先も予見できない盲人となっています。誰が誰を救えるというのですか。
神が直接送った誰かが、すなわち、人間の堕落と関係ない位置に立って世界を診断し人類を死の道から救い出せる誰かが現れなければならないのです。その位置に他ならぬレバレンド・ムーンがやってきました。神がレバレンド・ムーンを人類の救世主であり、メシア、再臨主、真の父母として印を押して送られたのです。従って人類は、真の父母の教えに従って絶対的な良心圏を復帰すればいいのです。そこで初めて絶対的な所有圏も見出されるのです。絶対的な愛圏、絶対的な生命圏、そして絶対的な血統圏も他ならぬここから見出すようになるのです。
従って皆さんはまず、神と一つになる道を見出すべきです。何を通して可能ですか。為に生きる愛の基盤がどこから出発しますか。皆さんの愛の器官です。皆さんの生殖器が他ならぬ皆さんの愛の王宮であり、生命の王宮であり、血統の王宮だということです。そこを通して生命が結ばれ、そこを通して愛が成就し、そこを通して血統が連結される、この厳然たる真理を人類が今日まで知らずに生きてきたのです。知ってみれば、これよりもっと尊い真理はありません。数千、数万年間、人間を支配してきたサタンも他ならぬこの生殖器を通して支配してきました。180度方向を変えてしまい、人間の堕落を引き起こさせたのです。
万一、堕落がなかったならば、救世主、メシア、再臨主、真の父母などの単語は必要なかったのです。しかし今、人類の真の父母がこの地に再臨したので、人類はサタンの束縛から解放され得るようになったのです。堕落によって失われてしまったあらゆることを再び回復できるようになったというのです。本心を通して人間本然の価値を取り戻せるようになりました。二度とサタンが覗き込めない絶対的な善の世界圏を完成するのです。
真の父母の勝利圏を相続して宗族メシアとなれ
真の父母の勝利圏は、どんなことを言うのですか。サタンとの闘いですべて勝利したというのです。個人的な圏で勝利し、家庭的な次元で勝利し、宗族的、民族的、国家的、世界的な基準で完全な勝利を得たというのです。決して容易くない険しい路程でした。しかし、万難を克服して勝利を勝ち取り、ついに2001年1月13日には「神の王権即位式」を奉献することによって、神までも解放してさしあげる奇跡を成し遂げました。世界的な次元で共産主義を根こそぎにし、米国のキリスト教を再生させているのもレバレンド・ムーンです。真の父母の役割なのです。しかし、没落した共産主義諸国までも真の父母は再び真の愛で許し、抱いていくのです。共産圏を解放させ、生かしてあげているというのです。
皆さん、レバレンド・ムーンは既に10年余り前から世界の全ての祝福家庭に「宗族的メシアとなれ」と命令しました。自分たちの宗族の新しい先祖になれというのです。皆さんのあらゆる先祖が歴史を通して切実に抱いてきた願いが他ならぬ宗族メシアです。人類のメシアとしてあらゆることを勝利した真の父母の基盤を相続させて、皆さんも宗族的次元で勝利したメシアとなれというのです。
レバレンド・ムーンから祝福を受けて祝福家庭の隊列に入った家庭は今、世界を率先して指導する指導者たちであり、宗族メシアとして人類を救う救世主となるのです。数千数万年を待ってきた神の恨(ハン)を解いてあげる孝子であり、愛国者となるのです。あれほど悪辣だったサタンの反対と逼迫に勝利し、あらゆることを相続させてくれる真の父母の勝利圏をあらゆる方面に展開する前衛隊となって全世界を解放して天の前に探し立てるのです。
氏族メシアは人類のメシアの前に枝のようなメシア格です。この分枝メシアから葉が出て花が咲いて実を結ぶようになれば、その実は大本のメシアの価値をそのまま100パーセント所有するようになるのです。善なる霊たちが保護できる保護圏内に進入するようになるのです。
故郷を失ってしまった避難民
皆さん、人類は再び故郷を探さなければならない運命に置かれています。ところが故郷を一時離れた人間はその故郷を再び探して行くことができるものの、故郷を失った人間は思い通りに帰っていくことができません。人類歴史の始まりとともに人間は故郷を失ってしまい、追い出されて彷徨するジプシーとなって生きてきました。帰ろうとしても、帰っていくことができる立場にもなれず、帰って行く道も知らないまま、故郷を失った旅人となって数千年をさまよっているのです。北朝鮮から独り非難してきて失郷民となって生きている方々は、その無念で辛い人生をよく理解するはずです。友人もなく兄弟もなく父母もない立場です。故郷があることは知っているものの、思い通りに訪ねていける故郷ではありません。訪ねていく道も知りません。極端な立場で生を営まなければならない立場です。それこそゼロから何の基盤もなく、再び人生を開拓していかなければならない壮絶な立場なのです。たとえ運がよくて避難生活の中でも金持ちとなり、出世したといっても、彼の心の深いところに根づいた故郷に向かう悲痛な願いは取り去ってしまうことができないのです。
同じように人間始祖の堕落によって天涯の孤児となってしまった人類は、今日まで故郷を失ってしまったかわいそうな立場に転落して生きてきたのです。故郷の主人となる神が厳然として待っておられるのに、人類は故郷に帰っていく願いまでも忘却したまま生きてきました。天地の前に顔も上げられない恥ずかしい姿になってしまいました。60億の規模に拡大する時まで、人類は昼夜を区別できない悲惨な生活を送ってきました。そんな子供たちの姿を眺めておられる神の立場は、どれほど悲惨な心情だったでしょうか。子供の悲惨な姿をみて、父母よりもっと悲しく苦痛に思う者がどこにいましょうか。神は人間を自分の子供として創造されました。
それならば神の願いは何でしょうか。どうしてでも、迷った子供たちが故郷を訪ねてこられるように解放させてあげることです。この道を開くための作戦が宗教の出現です。宗教運動を通して、それぞれが身を置いた環境、言語、文化、民族的背景、理念、体制、思想を超越して、共に故郷に帰っていくことができる基盤をつくってこられたのです。皆さんが生きている環境圏を数限りなく訪ねながら心を痛め気をもみながら、その日だけを待ってこられたのです。各時代と文化にあった宗教運動を通して摂理されてきた人類の縦的真の父母が他ならぬ神だということを皆さんは知るべきです。
この全てはある特定宗団のためのことではなく、ある特別な国家のためでもありません。全てが皆さん自身の解放のための神の真の愛の発露でした。皆さんが自由に故郷を訪ねていける橋をかける作業でした。従って皆さん個人個人と皆さんの家族はもちろん、皆さんの国家と人類全体を代表し、さらには霊界に行っている皆さんの先祖たち、そして、将来生まれる皆さんの子孫たちまでも代表する立場に立っていることを肝に銘じられるよう願います。そんな尊い解放された姿として、天と人類の前に責任を完遂する自分たちとなるべきなのです。
私たちが故郷を慕うのは、そこに為に生きる愛があるためです。父母の愛、兄弟姉妹の愛、妻子と隣の親族たちの愛が至る所に染み込んでいる土地です。この全ての関係と因縁が為に生きる愛によって結ばれており、すべてを抱きかかえたいなつかしいところです。そこに解放された自分として堂々と現れて自然(山川草木)を抱き、一家親族を愛しながら歓喜の歌を歌いたいのが故郷を失った旅人の郷愁であり、願いなのです。故郷を追われて本郷の心情の根を失ってしまい、故郷に行きたくても行けなかった永遠なる孤独の敗北者であり、流浪の旅人として生きて地獄にしか行けなかった人類が、今は解放されてあれほど夢にも忘れられなかった故郷を訪ねていける道が開かれたのです。人類にとってこれよりもっと大きな祝福の日が、いつ再びあるでしょうか。アダム、エバが失ってしまった故郷を皆さんが探してあげるのです。
4代が一緒に暮らす家庭
皆さんが故郷を訪ねていく時はアダム完成の立場で、イエス完成の立場で、そして、再臨主の代理の立場で行くのです。その家庭では神が臨在されるのです。祖父母、父母、子、孫が一緒になって暮らす4代の家族となるのです。祖父を歴史的な先祖の根として侍って暮らさなければなりません。そんな家庭に歴史の根が生きており、天国の根が延びて入ってきているのです。
地上天国の根が下りている所がそんな家庭です。永遠に続く王権の根もここに定着するのです。過去、現在、未来の根がそれぞれ祖父母、父母、孫で代表され、過去の根は霊界を代表し、現在の根は現世界を代表する王宮であり、未来の根は孫を王子・王女として立てて二つの世界、すなわち霊界と肉界を代表する平和の宮殿を建てて暮らすのです。
このように祖父母、父母、子、孫を中心として四代が一つの家庭で永存する神に侍って暮らす天一国家庭を探し立てることが、宗族メシアの使命であり、神の願いであるのです。神もどこかに外出しては、愛しくて再び訪ねてくる家庭を探したてよというのです。父母が子供の家を訪ねていくように、気楽に訪ねてくる家庭を準備しろというのです。それが他ならぬ神に侍って生きる生活です。そんな家庭には神が縦的に良心的な主体となり、皆さんの心はその縦的主体に従って自分自身の縦的主体として心と体を統一するのです。そこでは父母の愛、夫婦の愛、子女の愛、兄弟の愛、このように四大愛圏、すなわち四大心情圏の完成をみるのです。こんな家庭であってこそ上下、前後、左右が一つに連結されて球形運動を続けながら永存するようになるのです。
皆さん、結婚はなぜしなければならないのですか。それは、主人の立場を探すためです。男も女も独りでは、片側の人間にしかなりません。神の創造がそのようになっています。それゆえ、神は愛の器官である生殖器の主人を互いに取り替えておいたのです。妻の生殖器の主人は夫であり、夫の生殖器の主人は妻なのです。互いに為に生きる愛を中心として立ってこそ、相手の主人の立場に立てるのです。こんな主人の立場を確保するために人間は結婚をするのです。
それでは、主人の立場を探してからは何をしようというのですか。その立場で神を占領しようというのです。神は三大愛の主体です。天宙の主人として真の愛の師、真の愛の主人、真の愛の父母です。これこそ本当の三大主体思想です。こんな全ての教えと真理が真の家庭の生活を中心として創出されるのであり、これを拡大すれば社会と国家、そして世界と天宙までも平和の王国に変えることができるのです。
還故郷する宗族メシアの姿勢は堂々とし、毅然たるべきです。そこには不平はあり得ません。大声で激しく泣きながらも行かなければならない宿命の道です。数千数万年を子供を失った恨(ハン)の心情を抱いて待ってこられた父なる神の事情を知れば、涙なくしては進めない道です。愛の種を蒔きに行く皆さんの足取りは希望に満ち溢れていなければなりません。一度蒔いた真の愛の種は、誰も盗んでいけないのです。真の愛の心情の種であるためです。その種から芽生えた家庭や国家は、永遠に神の所有として残り、子々孫々神の代表を排出する天の名門の家となり、一等国となるのです。
摂理の結実期
皆さん、今、神の人類救援のための摂理は完結されなければならない切迫した摂理的な時期に到達しました。子供を愛する父母の心情がすなわち、神が人類に対する愛であり、心情なのです。このまま放置しておけない現世界の淪落と不道徳を正して永遠に戦争と葛藤の壁を撤廃するために、神はついにこの地にレバレンド・ムーンを派遣されました。神自身の実体として顕現した救世主、メシア、再臨主、真の父母の資格を付与して送られたのです。それで最近は神が自ら書信を送り、レバレンド・ムーンの一生を慰労し激励することはもちろん、霊界の5大聖人と数多い歴代の預言者と王たち、そして甚だしくはヒットラーのような希代の殺人魔、スターリンやレーニンのような許しがたい共産主義者たちまでもレバレンド・ムーンの教えを受けて悔い改め、感謝の手紙を送ってきています。
しかし過去を顧みれば、当然、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の道理を尽くして侍り奉るべき真の父母なるレバレンド・ムーンに対し、人類は逆に逼迫と苦難でつづられた荒野路程80年余りを歩ませてしまったのです。それでも挫折したり放棄するレバレンド・ムーンではありません。その程度しかならない人間だったならば、神が最初からレバレンド・ムーンをご自身の代理(代身者)としてこの地に降臨させなかったはずです。言葉で言い尽くせない受難と逆境を克服しながらも、レバレンド・ムーンはたったの一度も神を恨んだり与えられた使命を無視することなく、ついに神のみ旨を完成させてきました。天の摂理を知らない皆さんは、自分だけの志を立てて生きてきたことでしょう。しかし、レバレンド・ムーンの一生は天のみ旨に従い、天宙の公人として一点一画の狂いもない真の父母の真の愛を実践する生活によって、人類救援のために全ての蕩減を勝利してきた生涯でした。
尊敬する貴賓の皆さん!
今や人類は希望を持って力強く前だけに向かって前進できる時代圏に入りました。既成の国連の不正と不条理を根絶し、人類の様々な問題をその根源から解決することができる“アベル国連”が誕生したのです。去る10月3日、レバレンド・ムーンの志に従う1500人余りの世界の指導者たちが米ニューヨークに集まって、この歴史的で摂理的な“アベル国連”の創設を成し遂げたのです。
アベル国連は平和国連
レバレンド・ムーンはすでに38年前、アイゼンハワー米大統領と会って“アベル国連”の必要性を力説したことがあります。ところが、天の時を悟り得ない責任者たちの無知のため、今日まで摂理が延長されてきたのです。しかし、天はこれ以上、待つことができなくなりました。今年は摂理的な要請によって、レバレンド・ムーンに従う数多くの義人たちが怨讐関係の感情を拭い去って立ち上がりました。一緒に座ることも拒否して生きてきた宗教指導者たち、すなわち第1イスラエル圏を代表するユダヤ教の聖職者たち、回教圏を代表する中東の聖職者たち、そして、キリスト教を代表する米国の聖職者たちがエルサレムに雲集して互いに恩讐の手を握って“エルサレム宣言”を発表しました。
続いて第2イスラエル圏であるキリスト教を代表する米国の首都ワシントンでも数多くの宗教指導者たちが超教派的に集まりました。彼らは霊界から送られた5大聖人をはじめとする多くの指導者たちの決議文に応じて地上決議文を宣布しました。このようにエルサレムとワシントン宣布の土台の上に、さる8月15日には韓国ソウルで第三宣言である“ソウル平和宣言”を採択し、参加したユダヤ教、イスラム教、キリスト教などの聖職者全員の名前で満天下に宣布しました。“アベル国連”が創設されるまでには、こんな摂理的な準備と段階があったということを覚えておいてください。
“アベル国連”は“平和国連”を指していうものです。既存の国連がカイン的国連であり、紛争の国連であるのに反して、“アベル国連”は世界平和を保証する国連であるためです。これこそ神の人間創造以来、最も革命的で驚異的な事件と言わざるを得ません。これから世界は急速に変わっていくのです。全霊界の1200億組を越える善なる祝福家庭たちが総動員されており、地上界でも今は数万を越える平和大使たち、そして世界の至る所でこの“平和国連”成功のために烽火をもった指導者たちの数が数百万人に至っています。
人類は今や“平和国連”を通して神と人類がそれほどまでに待ち望んだ“平和の天国(PeaceKingdom)”をこの地球上に創建すべき責任があります。神を私たちの王として侍り、内的には天一国、外的には第4イスラエル国を中心として、この地上に霊界・肉界二つの世界を代表する超宗教超国家的平和世界を創建して安着させる責任があるというのです。
平和国連を通して世界平和実現
レバレンド・ムーンは現在まで80年余りの間、血と汗と涙で築いてきた全ての基盤を今、喜んで“平和国連”の所属に帰属させることを満天下に闡明するものです。本人が創設して現在、世界191カ国に宣教部を置いている(世界平和統一)家庭連合をはじめとして、数十の各種団体と機関がまず“平和国連”の所属になるのです。米国のワシントンタイムズとUPI通信社、中東のミドルイーストタイムズ、南米のティエンポス・デルムンド、韓国と日本の世界日報などの全ての言論機関も、今日からは“平和国連”の代弁言論(報道機関)となるのです。
さらに、韓国の鮮文大学、米国のブリッジポート大学、リトルエンジェルス芸術学校、善正女子中学校などの様々な教育機関も“平和国連”の崇高な目的の為に指導者を養成する専門教育機関となります。スポーツ部分でも大韓民国最高の名門サッカーチームとなった一和天馬サッカー団はもちろん、ブラジルの有名プロサッカーチームとなったソロカバとセネも同一目的のために力を合わせるようになるのです。
皆さん、レバレンド・ムーンには如何なる世俗的な未練もありません。16歳青年の年から天命に従って歩んできた80年余りの生涯でした。残る生涯も引き続き天命を実現するために、未練なく天の前に奉献していきます。“平和国連”を通して神の恨(ハン)を解いて差し上げ、真の愛を中心とした自由、平和、統一、幸福の地上・天上天国を必ずこの地上に創建してみせます。
貴賓の皆さん、どうか今からでも心の窓を大きく開いて一心、一体、一念の精神で天の召命を受けて、真の父母の伝統に従って真の師、真の主人、真の父母の生活を実践躬行してくださるよう願います。その道が他ならぬ天と真の父母の代表(代身者)となる道であり、相続者となり得る道です。“平和王国”を創建する真の愛の道理であり、使命なのです。
貴賓の皆さん、今日このように尊い天のみ言葉に接するようになった因縁を大切に心の奥深くに刻み込んで、今から新しい次元の生活を開拓していく皆さんの門出に天の大きな祝福を祈願する意味で、私の報告祈祷文を代読させて本大会を天の前に奉献しようと思います。
ありがとうございました。